ウルトラ作戦◯◯号

映画の感想を中心に日々のことをつらつらと書いていきます。

『ホークアイ』が狙いたかったものって何なんだろうという話

 

年始に貯めてた『ホークアイ』を一気見しました。

(一応映画館にはほぼ行けてないですが、ディズニー+で配信中の『ワンダビジョン』等のドラマや公開後に配信された『ブラック・ウィドウ』『シャン・チー』は一応視聴済み。)

 

▼コミック由来だけどロゴかっこいいよね

Hawkeye Vol. 1: My Life As A Weapon (Hawkeye Series) (English Edition)

 

『エージェント・オブ・シールド』やらNetflixの『デアデビル』やらをあんまりちゃんと見てないのでディズニー+限定の話になりますが、

MCUのドラマ、個人的に傑作!みたいな出来のものに出会えておらず…。

どれも「まあ、面白かったかな…」くらいの感想でいつも終わっちゃうんですよね。

「暗い」とか「重い」とか言われてるのもありますが、なんか単純に見てて気になる部分が多すぎるという気がしています。

(ドラマという形態が自分に合ってないとか、そもそもの熱量が下がっているという可能性もありますが…)

 

ホークアイ』に関しても例に漏れず「まあ、面白かったかな…」という感じ。

ただ結構ノリ良く見れる作りになっていた気がするので他のドラマに比べたらお気に入りではある。

 

ホークアイ』としてやりたかったこと

自分が勝手にMCUに期待している作品の作りとして、テーマとキャラクターと展開と…色んな要素が強固に嚙み合っている、というものがあります。

大のお気に入りの『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でいうと、トニーとの死別からの成長としてのアップグレードスーツ、『エンドゲーム』で浮足立ったユニバース全体を刺すミステリオのロジック、それをぶん殴るヒーロー性の象徴であるスパイダーセンス…みたいな。

描きたいものと描写と配置された人や物がいい具合に噛み合った感じがMCU独特の高い満足度に直結する部分なのかなと思っています。

 

その点でいうと今回の『ホークアイ』の主なテーマというかやりたいことは、

「ケイト・ビショップへの継承」「ローニンへのけじめ」が大きな部分だと一旦仮定します。

かつ、ユニバース的なお仕事(要素)として「エコーのオリジン」「エレーナの再登場」、そして「キングピンの復活」があったわけで。

うーん、これを1時間×6話で…と改めて思ったりしますが、結果としてはどれも中途半端じゃなかったかなと。

 

おそらくホークアイは今後一線を退いていく立場の人間なので、過去との決別を描くのは必須で、その理由付けで『エンドゲーム』でのローニンを時期を引っ張ってくるのはとてもしっくりくる。

闇競売でローニンのスーツをたまたま拾っちゃったケイトがその恨みを買って…という流れはなるほどなと唸ってしまった。こんなことやめて家族と過ごしたいという意味でクリスマスシーズンなのもちょっと面白い。

 

ただ中盤から終盤に色んなものを詰め込みすぎた結果、「ケイトへの継承」は割と流れ的に処理されちゃったような感覚があります。

巻き込まれただけの素人なので危険だから前に出したくない→「お前は相棒じゃない」までは全然わかるんですけど、そこからの「お前は相棒だ」までの展開がやや唐突だったかな…。

ケイト自体は好きになれるし、やっぱり親代わりしてるの苦労人してる時が一番輝くクリントもとても良かったのに少し残念な感じ。

 

「ローニンへのけじめ」に至っては何をしたらけじめをつけたことになるのかよくわかんないんですよね。備品を回収すればそれでいいのか、恨んでくる連中を壊滅させたらいいのか(いいわけない)…。

あの頃のことを抱え込んでいるのは別の描写としてあるからわかるけど、じゃあそれを踏まえて何をしなきゃいけないのかが不明確だった。(というか流れで車ごと爆破とかしてるけどそれはそれでいいのか)

 

各キャラクターに関して

じゃあその分時間を使ったエコーが、エレーナが、キングピンがいなかったら成り立たないかというと…別にそんなことない気がするんですよね。人気キャラが出てきて嬉しい!というのはもちろんありますが、少し浮いてたかな…。

 

エコーに関しては今後独立したキャラクターとして活躍していくのもあって、彼女の心情みたいな部分も含めて良くも悪くも別軸になっちゃってたなという印象。

ローニンの罪の象徴みたいな立場ですけど、ケイトや家族が狙われてなかったらクリントはほったらかしにしてたんですかね…って思っちゃうんですよね。黒幕はボスでした…じゃあ裏切ろう!それでいいんかお前!殺したのはローニンやぞ!

単純にステゴロがめっちゃ強いのはかっこよくてよかった。バイクもめっちゃ似合ってたし。

固有の能力みたいな部分はこれから描写されていくと思うので、それはとても楽しみ。

 

エレーナもエレーナで半分くらい何しに来たんだお前…という感じで。

ホークアイのけじめとしてナターシャが重要なのはとてもわかるし、その相手としてエレーナは適任中の適任なはずなのに、「姉さんはお前のせいで死んだんだ」「違う、自分からだ」「嘘だ!」の不毛さよ…。しかも最終回のラストだぞ。

ママビショップを説得して依頼が解消されたからスッと帰るみたいな感じかと思ったら、普通に納得していなくなってしまった。ちょっと役回り的に損してないかな…。

「ナターシャは俺が殺したんだ」「そんなわけあるか!姉さんはてめえに負けないわ」くらいの逆問答の方がまだスッキリ見れた気がする。

でもケイトとの絡みはめちゃくちゃ楽しかったので今後も腐れ縁的に絡んでほしい。というかこれがやりたかっただけじゃないだろうなってくらい良かった。

 

キングピンな…。先ほども書きましたが『デアデビル』見てないのであまり突っ込んだことも言えないんですが、彼も彼でちょっともったいなかった。

裏社会のボスとしても、なんでかわからんけどめっちゃ強いのもすごくよかったのに、登場時間が短いせいで普通に負けちゃった人みたいになってる!

契約的にどうなるかわかりませんが…、もし今後も出るようなら顔見世程度でもよかった気がする。

一目見て只者じゃないのはわかるが演者さんのすごいところで、かつ今回の衣装も本人が気に入ってるコミックの表紙での服装を提案したなんて話もあり…、ぜひとも今後も出てほしいなぁ。

 

でもホークアイてかっこいいよね

ここまで悪く書けるのか…と自分でも驚いているんですが、実は割と楽しんで見てました。

さっきも書きましたがホークアイの魅力の一つに『エイジ・オブ・ウルトロン』でも印象的な親ムーブがあって。それは今回がっつり発揮されたんじゃないかなと思います。

何より、なんでこんなことになってんだよちくしょう…みたいな表情が本当に似合う。

スーパーパワーもないけど誰かを助けるために体を張ってしまう性分も、若さゆえやや無鉄砲になってしまうケイトといい感じにマッチしてていいバディじゃないっすかと。

 

なんだかんだ地味になってしまう役回りにも嫌味っぽく言及されていて、ケイトがオタク早口でヒーローとしての理想を押し付けていく様もカジュアルに楽しめる。

あのしっかり作ってあるくせに悪意たっぷりのミュージカルもなかなかやりおるなと…。

でも本当に大事なのは安全確保とか傷口の処置なんだよねっていうバランス感覚も良かった。

 

弓矢のアクションも結構凝ってて見てて飽きなかったですね。

ずっと心のどこかで「そんな矢あるんだ…」と思いながら見てたトリックアローに対するケイトのリアクションも新鮮で、スタークやらピムやらを出してきてちょっとニヤッとさせるあざとい部分もあり。

3話のカーチェイスはもちろん、最終話も見せたいものがハッキリしてて素直に楽しめた。

ロックフェラーセンターのツリーぶっ倒してスケートリンクで乱戦させよう!って言いだした人は愛すべき馬鹿なので今後も色んなドラマに関わってください。

 

毎話挟まる家族描写も良い緩急になっていて、ちょっとほっこりさせる機能もありながらケイトにクリントの人間的な部分を見せつける役割もあり、家族の存在が明確化されてるホークアイならではでズルいなぁと思ってました。

これまで普通にいい奥さんみたいな感じだったのが急に有能ぶりを出してきてどうした?と思ったら元エージェントでしたと…。シールドは色々かき集めれば再建できるんじゃないか?

 

ちょっと全体的に詰め込んじゃった分、部分部分で粗さが目立つ感じになってたけど、

初のホークアイのメイン作品としてキャラクターの魅力はたくさん感じられました。

ヤング・アベンジャーズがどうのみたいなうわさも出てるのでケイトの活躍は今後も見れるのかなと期待しつつ、おそらく今後もシーハルクやらジェーンやらで第一世代からの継承は描かれていくわけなので各キャラクターならではの展開も楽しみだなぁと。

MCUドラマは予算をかけながらもしっかり時間をかけてそれぞれのキャラを描ける強み弱みがはっきりしつつあるけど、今後のラインナップも楽しみながらしっかり見守っていきたいですね。

 

MCUとしてはとりあえず目先のスパイダーマンが楽しみですが、今後も起きるかもしれない色々に備えてNetflix勢も履修しておくか…と感じた年始でした。

明けましておめでとうございますの話

明けましておめでとうございます。

ブログも長いこと放置していて、気付けば『ウルトラマンマックス』のレビューを1話ずつやりたいなど抜かしてから1年半以上ブログを書かないという体たらくをかましていました。

 

ご時世的にアルティメット自粛をしていた結果、映画館やイベントにもいかなくなり映像関係全般への情熱がめっきりなくなってしまったことが主な原因ですが、

年末年始で少し気合をいれて映画やらドラマを見ていたら少し元気になってきたので細々と感想を書く活動を再開していこうかなと思います。

 

シンエヴァ見たり、ゴジラKOM見たり、シャンチー見たりと色々ありますが、まずはきちんと書き残しておきたい『ホークアイ』から書きます。

 

気付けばプチ批判だけで数千字、書き物で自分の思ってることを伝えるのは難しいなぁと思いますが、

誰かと感想を共有する機会もめっきりなくなってしまった分、言語化の練習をたくさんしようと思います。

 

ゲームやら料理やら他の趣味にも適度に頑張りつつ、今年は映画もドラマもいっぱい見るぞ。そして感想書くぞ。

『ウルトラマンマックス』の感想を書こうかなという話

おうち時間でのんびり過ごしているとメリハリのない時間を過ごしがち…

ということでブログをちょこちょこ書こうかなと思っていてもなかなかいい題材もなく。

 

観た映画や読んだ漫画の感想を書こうにも本気を入れたくなる半面、

書き出すまで時間がかかるという積みプラモデル状態なので、単話ずつ区切れる良い題材はないかと思っていたら見つけたのが…『ウルトラマンマックス』。

 

 

ウルトラマンマックス TV COMPLETE DVD-BOX

ウルトラマンマックス TV COMPLETE DVD-BOX

  • 発売日: 2012/10/26
  • メディア: DVD
 

 

Huluで全話視聴できるうえに円谷公式のYouTubeチャンネルで配信中で、現在8話!

追いつける…追いつけるぞ!!

 

ウルトラマンマックス』が題材として適切だと思った理由としては各話が良い感じに独立していることとなんだかさっぱりした雰囲気があることなんですよね。

 

しかもまともに見直すのは本放送時以来。結構新しい発見もありそうだ。

(当時は小学生だったような…!)

 

というわけで、いつまで続くかわかりませんが週1、2ペースで感想を書いていこうと思います。

よろしくお願いします。

 

『ウルトラマンZ』に込める期待と不安の話

ウルトラマンZ』がウルトラ面白いぜ!という話です。

 

現在、テレビ東京系で放送されている『ウルトラマンZ』。

近年落ち着きつつあったウルトラ愛を強烈に再燃させるほど、個人的にはスマッシュヒットしています。

ご唱和ください、我の名を!

ご唱和ください、我の名を!

  • メディア: Prime Video
 

相変わらずフェティシズム満載の田口監督ならではの特撮と作劇…!

特に序盤の話題をかっさらったセブンガーの「良さ」ったらないですが、そのあたりは語りつくされてるので一旦割愛。

第4話放映時点で気になっていることを書いてみます。

 

世界観をどこに置いているのか

今回の主人公、ウルトラマンゼットは光の国出身のウルトラマン。"自称"ウルトラマンゼロの弟子という少しトリッキーな肩書だ。

 

その設定を見た時にまずは少し驚いた。光の国出身!?

実は2013年の『ウルトラマンギンガ』以降のニュージェネレーション呼ばれる作品群で、初代ウルトラマンらと同じ光の国出身が明言されているのは前作の主人公ウルトラマンタイガくらいだったりする。(間違ってたら教えてください)

それ以外は良い感じに世界観が一新され、良い意味で既存の設定に捉われない活躍が描かれてきた。

 

 

しかしここ数年、バラバラだったそれらの世界観をギュッとまとめて押し出そうという動きがある。

1つは『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』、もう1つは前作『ウルトラマンタイガ』だ。

 

『ニュージェネレーションヒーローズ』はタイトル通り、『ギンガ』以降に活躍したウルトラマンたちが一挙に集い、共闘を繰り広げていた。

さらに『ウルトラマンタイガ』ではそれらのニュージェネレーションに加えて、光の国出身のタイガや、公式がどう扱ってるのかもよくわからなかったU40出身のタイタスまで登場。

次元は異なっていてもすべての世界は繋がっていることを強調したような作りだった。

 

 

さて話を『Z』に戻すと、主人公は光の国出身だ。

加えてニュージェネレーションからウルトラマンジードの出演は決定しており、さらには『ウルトラマンオーブ』の悪役(?)ジャグラスジャグラーも予告に映りこんでいる。

少なくともこの時点で3つの作品の時空は共存していることになる…?

(ついでに憶測の域を出ないが、ゼットの変身テクノロジー周りが『ウルトラマンX』のそれに似ているように感じて仕方がない…。)

 

正直、何かを仕掛けようとしているんじゃないかという期待感でウズウズしている。

前作とは違ったアプローチでウルトラマンマルチバース感を推し進めてくれる作品になってくれたら嬉しい。(ゼットの体色に赤が少ないことも若干気になっている。)

 

 

怪獣のチョイス

ウルトラマンに欠かせないのは怪獣の存在。

今回の『Z』も怪獣が生物らしい生き生きとした表情と人類の脅威となる荒々しさを見せつけてくれるのでとても楽しく視聴している。

この辺りは作風というか監督の手癖なのか。

 

ただここにも気になることが。怪獣のチョイスが明らかに偏っている。

第1話に登場した新怪獣ゲネガーグを除いて第5話までの登場怪獣『ウルトラQ』や『ウルトラマン』など初期のものに絞られている。

 

単純にそういう作品ですといってしまえばそれまでだが…、

どんどん昭和後期平成の登場怪獣に移行してきたりするのか…。

それともこれ自体にも仕掛けがあるのか…?と良くない妄想を巡らせてしまう。

 

もちろん、それが許されるほどの完成度と遊び心あってのことなので、結局なんでもなかったというオチでも完全な許容範囲と思わせられているのが何ともニクい。

 

ウルトラマンZ ウルトラ怪獣シリーズ 123 ネロンガ

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作劇と物語の縦軸

毎週楽しみに視聴してはいるが、少しだけ不安な部分もある。物語の縦軸だ。

 

現在は毎回登場する怪獣とのドタバタと、ウルトラマンゼットの活躍を純粋に描いているが、

恐らく話数が進むごとに『ウルトラマンZ』という物語全体の骨子が見えてくるはずだ。

 

今までの作品でいえば騒動の黒幕の存在だったり、主人公たちの出自に関わる部分だったり…各話の展開に捉われない全体の流れが必ず存在する。

それが本格的に軸となり始めた時に、現状の遊び心あふれる作風やノリが失われてしまわないかと不安になってしまう。

 

前作の『ウルトラマンタイガ』ではもろもろ面白そうな設定でワクワクしていたが、それらはボイスドラマ等のスピンオフで展開され、本編の物語は黒幕とのハードな闘いに終始していた。

魅力的なキャラクターたちと設定なだけに…個人的には少しもったいなかった気がしている。

 

『Z』にどんな縦軸が用意されていて、どう展開していくかが予想がつかないが、現在の雰囲気がドツボなだけに期待半分不安半分だ。

 

 

 

と、オタクの妄想を垂れ流した記事になってしまったが、それだけ毎週熱狂して楽しんでいる。

 

通しでは未視聴だった過去作も観返したので、どこかのタイミングで『ウルトラマンR/B』と『ウルトラマンタイガ』の感想も書きたい…!

無事に公開が決まった劇場版を観た後でガツガツと書いていこう。

 

ウルトラマンZ ウルトラ怪獣シリーズ 121 セブンガー

ウルトラマンZ ウルトラ怪獣シリーズ 121 セブンガー

  • 発売日: 2020/06/20
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

『たりないふたり』の話

気づけば、ほぼ2カ月ぶりの更新だった。

定期的に更新できない自分を責めていても何にもならないので、何事もなかったかのように書いている。

 

更新していなかった間のおうち時間で得たものの内、

僕の記憶に残っている大きな成果は『たりないふたり』にハマったことだ。

記録も兼ねて魅力を紹介したい。(あまりお笑いには詳しくないのですが)

 

たりないふたり』とは

 『たりないふたり』とは南海キャンディーズ山里亮太とオードリーの若林正恭のユニット名であり、お笑いライブのタイトルであり、バラエティー番組名である。

人見知りで社交性・恋愛・社会性のたりないふたりがそれらを題材にしたトークや漫才を繰り広げるというものだ。

(もとは『潜在異色』という番組のスピンオフらしいのだがあまり詳しくないので割愛。)

 

「飲み会に行きたくない」「テレビのうまいやり方がわからない」「恋愛が出来ない」などといった、鬱屈しながらも誰にでも共通しうるテーマをとりあげて、それらをうまくかわす方法や逃げる方法を嬉しそうに語るふたりの姿は最高に面白い。

 初めてテレビ番組として放送されたのは2012年で、数年に一度のペースでテレビやライブとして帰ってくる。

 

テレビ放送された『たりないふたり』『もっとたりないふたり』、ライブとして行われた『たりふたSUMMER JAM '14 ~山里関節祭り~』や『さよなら たりないふたり~みなとみらいであいましょう~』は全てhuluにて視聴可能だ。

 

 

「たりない」のが面白い?

第1弾の『たりないふたり』は毎回「〇〇がたりない」というテーマを1つ置き、それに沿ったトークや企画を進め、ラストにテーマとトーク内容を踏まえた漫才を披露するという構成。お互いの持論やピンチを切り抜ける小技などを披露してはけなし合う姿が何とも面白い。

この形式は以降のシリーズでも踏襲されていくが、『もっとたりないふたり』では少し違った魅力が発揮される。

 

二人のお笑いの実力がぶつかり合っている感じがたまらなくアツいのだ。

「漫才がたりない」という回で打ち合わせする時間があまりになかったという理由から、舞台上で制限時間を設けてネタ作りを行い、そのまま漫才を披露するという挑戦が行われる。

ネタ作りも漫才も勿論面白いが、打ち合わせ通りにいかない(もしくは意図的に裏切る)姿も面白い。この無茶な企画を成立させてしまうのが恐ろしい。

 

またお互いの歴代のネタ帳をいじり倒すという回もあるのだが、皆が知っているオードリーと南海キャンディーズの漫才が発明された瞬間がネタ帳に刻まれており、何とも言えない感動に襲われる。

最終回の漫才はきっちり稽古されたものだが、明らかなアドリブが盛り込まれて崩れたかと思いきや綺麗なまとまりをみせたり…とにかくずっと面白い。

 

回を重ねる行く中でトーク内容が盛り込まれた漫才と漫才内のアドリブが繰り返されていき、どこまでが台本なんだ…?という気分にさせられる。 

 

集大成『さよなら たりないふたり

この魅力が大爆発したのが2019年の『さよなら たりないふたり』だ。

長らく活動自体が無かったが、山里亮太の結婚をきっかけに公式Twitterが再始動し、単発のライブという形で復活したもの。

ライブは「その場で漫才を作って披露する」という内容で、当日の舞台上で顔を合わせるまで二人の接触を一切封じるという徹底されたものだった。

 

しかし開始早々に若林が漫才会誌ボタンを押し、ネタ作りを強制終了。

合計2時間近い「完全アドリブ漫才」が繰り広げられることとなる。

 

山里の結婚はもちろん、この10年でお互いの身に起きたことを盛り込みながら即興で展開される漫才は圧巻の勢いで、面白いどころかむしろかっこよく見える。

huluの完全版は既に10回以上見てしまった。何度見ても笑ってしまう。

以前のシリーズを見ていなくても問題なく笑えるので、視聴可能な方は是非とも観て欲しい。 

 

もっと楽しめる著書

お互いの才能を羨んだり貶めたりの二人だが、それぞれの哲学や思考をもっと知りたくなったので本を読んでみた。kindleで手軽に読めるのもありがたい。

ナナメの夕暮れ (文春e-book)

ナナメの夕暮れ (文春e-book)

 

 『ナナメの夕暮れ』は雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載されていたコラムに加筆修正を加えたもの。「たりなかった」自分自身と他人への視線を受け入れていく様は正直泣きそうになってしまった。

天才はあきらめた (朝日文庫)

天才はあきらめた (朝日文庫)

 

 『天才はあきらめた』には山里亮太が芸人を志した学生時代からの苦悩や挫折が赤裸々に綴られている。これを読んで以降、南海キャンディーズというコンビを観るだけでなんだかうれしくなってしまう。

 

まだまだ続く『たりないふたり

 そして2020年、早くも二人が帰ってきた。

たりないふたり2020〜春夏秋冬〜』というタイトルで、今年いっぱい季節ごとに放送される。

初回の春編は放映済みでこちらもhuluで未放映の内容を含めた完全版が視聴可能だ。

 

番組の内容はコロナウイルス流行の影響で漫才が出来ないので離れた距離でのネタ作り…のはずだが結局近況を絡めたトークを展開するというものだった。

いずれ披露されるネタに盛り込まれるのだろうか…なんて思っていると、エンディングでは今回のハイライトにセンターマイクを重ねて「もう漫才になっちゃってますよ」的な演出の映像が流れる。

自分が感じてたことは勘違いじゃなかったのかなというちょっとした安心感と、なんだかハメられたようなイラ立ちを感じるが、とにかく夏編が楽しみだ。

 

この番組にハマって以降、両者のラジオを聴くようになった。

深夜ラジオを毎週聴くというのは人生初だが、新しい趣味が広がるのもなんだか楽しい。

 

『さよなら たりないふたり』で若林が放った「人間は常に新しい環境の新人です」という言葉を思い出す。

ラジオもブログもまだまだ初心者だが、自分のペースで努力したり楽しんでいきたい。

 

スターウォーズの解説スライドを作った話

スターウォーズが好きでした。

 

厳密にいうと今も大好きな気持ちもあるんですが、年末の『スカイウォーカーの夜明け』に強い憤りを感じたまま今日にいたっているので何とも言えない状態です。

 

僕のスターウォーズのファンとしての歩みは、幼少期にVHSか何かで観た『新たなる希望』に衝撃を受けて一気に心を持っていかれ、以来旧作は繰り返し見るし新作は映画館に行くような生活を繰り返している感じです。

世代的には新三部作世代で、悪名高き(?)『ファントム・メナス』も思い出補正もあって大好き。(ポッドレースとか超アガる!)

 

 

しかし大人になって気づいたのが、知名度では抜群のスターウォーズでも、

実際に観たことある人は自分の想像よりはるかに少ないという事実。

日本の特撮について語らう友人でも「見たことない」とか普通に言われるのがなかなかにショックで…。

 

 

安易に布教していきたい気持ちが前面に出かけたところで、大きな問題があるような気がしてくる。

スターウォーズって万人が真っ当に面白いと思える映画なんだろうか…?

 

 

 

スターウォーズがオタクの心をガンガン惹きつけているのは、「映像技術」と「世界観」だと思っている。

 

 

目を疑うようなCG技術が発達した2020年現在、旧三部作の映像はどこまで新鮮に映るのだろうか。

世界観に関しても、心がワクワクするような設定に限って劇中では細かい説明なしだったりする。

 

正直、10年以上に渡ってあの銀河に住んでいる人間からしスターウォーズの良さをフラットに判断するのは不可能な気がしてきた。

 

---めっちゃ人気でめっちゃ売れてる!

だからってめっちゃくちゃ面白いかといったら少し違う気もする。

---どんな映画なんだろう?

安易にググったら設定の物量に挫折すること間違いなしだ。

 

面白いから見て!もなんか危ない。

ただ、もっといろんな人にスターウォーズを楽しんでもらいたい。

もう自分で魅力をダイレクトに伝えるしかない。

 

ということで、2019年夏くらいに作りました。

拾い物画像と意図的に粗削りした知識で構成された怪しい資料です。

以下、一部抜粋。

 

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はじめは概要の説明。

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一番伝えたい部分。

(R2には時々ちゃちゃを入れてもらう。)f:id:kuma_bakamaster:20200506170517p:plain

 

各作品のあらすじと名場面。

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ちょっとTipsを織り交ぜながら…。

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そのままダイレクトにエピソードⅣに接続させる構成。

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ちなみに僕の推奨視聴順は4、5、6、1、2、3、ハンソロ、ローグワン、(4、5、6、)7、8、9です。

 

スカイウォーカーの夜明けショックでモチベーションがアレなおかげで、今後使うかはわかりませんのでここに供養させてください。

さようなら、あの頃のきらきらした私。

 

 

 

作りながらとても楽しかったのと自分なりの考えの整理にもなるので、自分の推したい作品がある方は是非ともやってみてください。

昨今流行りのオンライン飲み会でも活躍すること間違いなしです。

 

 

続三部作への複雑な思いもいずれ文章にしようと思います。

ブログ、やっぱり再開しようかなという話

最終更新が2019/02…。

時間が経つのは早いなあと思いつつ、相変わらず自分の継続して物をこなす力の無さに何とも言えない気持ちになります。

 

世の中がこんな状況で「おうち時間」が増えると、なんともダラダラしてしまいがちな部分もあるのでアウトプットの機会を復活させようと思います。

 

また見た映画や読んだ本や自分の話や…雑多なものが増えていきそうですが気の赴くままにつらつらと書いていきます。

 

当時は何も考えずに書いていたのに、今になって見返すと自分のことなのに少し面白い…笑

きっと今書いていることも来年再来年の自分には面白いんだろうなぁと当たり前のことを思ったり。

 

最近でいえば、

・あんまり映画を観ていない

・料理にハマった

スターウォーズにブチ切れた

 

そんな程よく愉快な日々の話を自分用の記録も兼ねて書いていこうと改めて。

誰に向けているかもわかりませんが…よろしくお願いします。

 

(このブログの存在を知り合いに明かすか悩む)